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※ 増悪が月に1回以上あれば他の項目が該当しなくてもコントロール不良と評価する
*1 同一治療継続3~6か月でステップダウンを考慮する。
*2 各治療ステップにおける治療内容を強化する。
*3 治療のアドヒアランスを確認し、必要に応じ是正してステップアップする。
喘息治療の目標(表1)を達成する上で重要なことは、現在のコントロールされた状態を保つことである。JGL 2009では、GINA 2006を参考にコントロール状態の評価を具体的に示しているが、日中の症状や発作治療薬の使用に関しては、GINA 2006よりも厳しいものとなっている(表2)。
また、治療中の患者における重症度の評価基準も改訂した(表3)。軽症間欠型のさらに上の階層として、「コントロールされた状態」を追加し、喘息の治療目標が“症状のない生活”であることを強調した。
現在、薬物治療を受けている患者では、「コントロール状態の評価」(表2)を参考にして治療ステップを選択する(表4)。コントロール良好であれば現在の治療を続行し、良好な状態が3~6ヵ月持続している場合はステップダウンを考慮する。
一方、コントロール不十分であれば現行の治療ステップを1段階アップ、コントロール不良であれば2段階アップする。ただし、薬物療法で指示した投与量や投与方法の遵守(アドヒアランス)や、増悪因子の回避の実行などを確認してからステップアップする。
d) 治療ステップ4:長期管理薬+発作治療薬+追加療法
吸入ステロイド薬(高用量)の継続投与に加えて,長時間作用性β2刺激薬,ロイコトリエン受容体拮抗薬,テオフィリン徐放製剤を併用する。これらの投与でコントロールが困難な症例の中で,通年性アレルゲンに感作されていて,かつ血清総IgE値が治療標的範囲内(30~700 IU/mL)にある場合には,抗IgE抗体(オマリズマブ)の有用性が示されている16, 17)(エビデンスA)。総IgE値と体重をもとに,投与量換算表に基づいて抗IgE抗体の投与量を設定する。投与後は,16週間後に投与効果を判定し,効果があれば継続する。経口ステロイド薬は,短期間の間欠的な投与を原則とし,可能な限り連用を回避する。具体的には,プレドニゾロン0.5mg/kg前後または同等量を短期間(通常1週間以内)投与する。その後,高用量吸入ステロイド薬で維持するが,コントロール不十分で経口ステロイド薬連用が必要な場合は,短時間作用の経口ステロイド薬(プレドニゾロン)を用いて維持量が最少量(5mg)になるように,1日1回ないし隔日に投与する。長期間投与していた経口ステロイド薬から高用量の吸入ステロイド薬へと切り替える場合には副腎不全に注意する。
16) Humbert M, Beasley R, Ayres J, et al. Benefits of omalizumab as add-on therapy in patients with severe persistent asthma who are inadequately controlled despite best available therapy (GINA 2002 step 4 treatment): INNOVATE. Allergy 2005; 60(3): 309-16.
17) Bousquet J, Wenzel S, Holgate S, et al. Predicting response to omalizumab, an anti-IgE antibody, in patients with allergic asthma. Chest 2004; 125(4): 1378-86.
JGL 2009に新たに記載された薬剤のうち、治療ステップ4に追加されたのが「抗IgE抗体」である。治療ステップ4の高用量吸入ステロイド薬と通常の薬剤との併用ではコントロールが困難な症例のうち、通年性アレルゲンに感作されており、かつ血清総IgE値が治療標的範囲内にある場合は、EBMの観点から、経口ステロイド薬の前に考慮すべき治療の選択肢として位置づけている。